加治将一オフィシャルサイト 『加治将一の部屋』

最新情報

Posted on 2012-11-13
ハンガリー 500フォリント 1961年発行      PF/FDC   


ハンガリー 500フォリント 1961年発行
フランツ・リスト生誕150年記念

直径:約40mm 重量:約38.4g 金品位:0.9860

造幣:ブダペスト

発行枚数:2,503枚

FR611 KM565

モーツァルト、バッハ、シュトラウス・・・ヨーロッパには音楽家のコインの種類は多く、ヒイキのコインの一つも持っていなければ、音楽愛好家とは言えない。
趣味の少ない加治も、音楽は大好きだ。
加治は「ラ・カンパネラ」より、幻想的で壮大な「ハンガリー狂詩曲」を好むが、いずれもハンガリーが生んだ大作曲家フランツ・リストの作である。
リストはシャンペンに合う。
ショパンにして「あんなふうに弾いてみたい」と言わしめ、メンデルスゾーンが持ち込んだ難しいピアノ協奏曲を初見で、なんなく弾きこなし「人生の中で最高の演奏だった」と賞賛を受けた大天才、まさにピアノの魔術師である。
今回は、クラシック好きにはたまらない500フォリント金貨の蔵出しだ。
リスト生誕150年を記念して造ったものだが、晩年のアブラの乗り切った時の肖像画が描かれている。
わずか2500枚ぽっきりの限定発行。珍品である。
重さは38.38gで、ナポレオンの100フラン金貨より、6グラム以上重く、金の純度はリストが98.6%、ナポレオンが90%だから、これまた上回っている。
稀少性、金の含有量、完全未使用、三つの点ではるかに勝っているコインが、ナポレオンの100フランより数万円高いだけで手に入る。
お得だと思うのは、加治だけではないはずだ。

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Posted on 2012-10-27
古代ローマ時代 デナリウス銀貨 発行34BC VF

 
古代ローマ時代 デナリウス銀貨 発行34BC VF
(クレオパトラとアントニウス、鋳地アレキサンドリア)

直径:約19mm

VERY RARE

世界三大美女といえば、クレオパトラ(正確にはクレオパトラ7世)、楊貴妃そして小野小町だ。

中でもクレオパトラは知名度抜群である。贅沢にもそのクレオパトラとマルクス・アントニウスという豪華キャストを表と裏にしてしまった歴史的名品が、今回の蔵出しコインだ。

コイン発行時は、まだ両人がラブラブに燃え上がっている最中だ。2人は、コインの裏表にしっかりと肖像を描き、切っても切れない愛を誓ったのである。「いつでも一緒よ!」どっちが言い出したのかは知らないが、こんなコインを造られたひにゃ、死ぬのも道連れになっちゃいそうだが案の定、コイン製造の2年後の36BC、二人の両軍隊はローマ軍に敗け、アントニウスは自殺、クレオパトラも後を追った。

クレオパトラの肖像画は現存しない。しかしコインは偉かった。このコインの肖像が面影を後世に語りかけているのである。

2000年以上前に造られた現物が我が家にあり、本物のクレオパトラとアントニウスの顔を夜毎しみじみと眺めながら、シャンペンが呑める。この幸せ者!

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Posted on 2012-10-26
ペルー 8エスクード金貨 1753年      EF+/UNC

 

ペルー 8エスクード金貨 1753年 EF+/UNC
フェルナンド6世(在位1746-1759)

直径:約36mm

スペインの植民地であったペルーは、金銀が豊富に採れ、そのために歴代スペイン王の8エスクード金貨を長年に渡って製造している。

スペインの植民地はペルーばかりではない。

メキシコ、ボリビア、コロンビアだ。

それぞれ似たデザインの8エスクードを発行しているが、本国産の8エスクードより発行枚数が少ないので、植民地製造の方がコレクターの人気が高い。

ミント・マーク(造幣局マーク)をご覧あれ。

裏面下にLMとペルーの首都リマの略語が入っている。
つまりペルー製造だ。

肖像はスペイン国王のフェルナンド6世(在位1746-59)だ。
この男は賢い。

バチカンと和親し、親英、新仏の中道政治を貫いて平穏な時代を築き、とりわけ王立アカデミーを設立するなど、文化、教育面で国家を治めたインテリ王である。

 

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Posted on 2012-10-24
古代ギリシャ アッティカ地方アテネ テトラ・ドラクマ銀貨 VF

 

古代ギリシャ アッティカ地方アテネ
テトラ・ドラクマ銀貨 VF(発行期間449-413BC)

直径:約20mm 重量:約17g

アテネの奥地のアウレア山からガッツリと銀が産出して、山とコインが生まれた。

これらは地中海貿易の主要な通貨となり、アテネは、その経済力を持ってギリシャの中で不動の地位を築く。
テトラ・ドラクマのテトラとはギリシャ語で4のことである。

よく日本の防波堤で使っているやつはテトラポッドだが、4つ足という意味だ。したがってテトラ・ドラクマは4ドラクマとなる。当時労働者の日当が1ドラクマで、ちょうど一家4人の1日分の生活費というから今の1万円くらいだろう。

表面のヘルメット姿はアテナ守護神。彫りの深い完璧なギリシャ人の横顔だ。

裏面には丸ーいお目目のキュートなフクロウが描かれている。西洋では、フクロウが智の神様だ。

オリーヴの葉とフクロウの間を見逃してはならない、ちっちゃな三日月がある。AOE(アテネの意味)のアルファベットが三つ打たれたことにより、全体としてのバランスが保たれている。

テトラ・ドラクマは鋳造金型が複数あって、それ次第で、フクロウの胸の膨らみ、首の傾きなどが微妙に違ってくる。その違いも楽しいが、愛好家同士では少しの違いで、高額取引されているアイテムがあるのだ。

テトラ・ドラクマのほとんどは、後の征服者の手によって使用不可とするべく斧状の道具で無残な打刻傷を入れられているが、今回の蔵出しコインは免れている。捜してみるがいい。めったに出ない貴重な一品だ。

またフクロウちゃんの胸は豊かで福々しい。縁起もののフクロウがかわいらしく、女性には大人気、ペンダントを作る女性もいる。

打刻傷のあるものは通常5万円以下だが、ないものはとうぜん高く、状態によっては40万円くらいのものもある。

 

Posted on 2012-10-24
古代ギリシャ ゼウガタニア(カルタゴ) テトラ・ドラクマ銀貨 VF

 

古代ギリシャ ゼウガタニア(カルタゴ) テトラ・ドラクマ銀貨 VF

テトラ・ドラクマ銀貨 (発行期間350-323BC)

直径:約20mm

アフリカ大陸側にあったカルタゴはBC6世紀ころ、地中海をほぼ手中に収めた。民族的にはフェニキア人ではないかといわれているが、フェニキア人自体が謎で、詳しいことは分かっていない。カルタゴがシシリー島を挟んで長い間闘ったのがギリシャだが、ギリシャが衰退すると、今度はローマが立ちはだかる。

第一次ポエニ戦争、ローマがカルタゴに勝利する。

第二次ポエニ戦争で、いよいよカルタゴの智将ハンニバルの登場だ。

兵力4万、象30頭を引き連れ、だれもが予想だにしなかったあっと驚くアルプス越えだ。過酷なアルプス越で兵力の3分の1を失い、残った象も一頭だけだったが、ハンニバルは怒涛のごとく攻め込んで連戦連勝。ハンニバルの戦いぶりに、敵のローマ人すら魅了され、尊敬の的となるが、加治も彼の智力、胆力に敬服する。
蔵出しコインは、ポエニ戦争前のものだ。

妖艶な女神(妖精)アレトゥーサの回りをイルカが泳いでいる。アレトゥーサはギリシャ神話で、オルゲュギア島の泉になった美形の女神だ。

その泉の水を呑めば予言者になれるというのだが、加治もなんだが未来が読めるようになってきた気がするのは、このコインを長い間持っていたせいだろうか?

裏面にカルタゴの象徴、馬がリアルに描かれている。

 

 

Posted on 2012-10-24
古代ギリシャ エジプト プトレマイオス王朝 アルシノエ2世 EF

 

古代ギリシャ エジプト プトレマイオス王朝 アルシノエ2世 EF

プトレマイオス2世(在位288-246BC)

直径:約21mm 重量:約28g 金品位:-

そもそも父親のエジプトのファラオ、プトレマイオス1世とは何者か?

エジプト人ではない。ギリシャ人だ。

ギリシャのアレキサンドロス大王の副官だったのだが、このアレキサンドロス大王というのはとんでもない英雄だ。

20代でオリエント一帯を征服し、ついでにエジプトもいただいちゃって、ファラオの座に就く。ギリシャ人がエジプトの王になっちゃったのだが、彼がナイル川のデルタ地区に造った都市が、アレキサンドリアだ。大王の名前である。

大王が死に、副官のプトレマイオスが、そのアレキサンドリアで開いたのがプトレマイオス朝である。

もう一度言うがエジプトは、紀元前にギリシャ人に乗っ取られているのである。

加治は日本列島も、途中で高度な文明を持つ大陸の大勢力が侵略した乗っ取り王朝だと考えているのが、そんなことはどうでもよろしい。で、エジプトのファラオとなったプトレマイオス1世の子が2世だ。

2代目はだいたいダメだと相場が決まっているが、プトレマイオス2世は違った。同民族のギリシャ人を支配官僚とした中央集権国家を作り上げる。

これが功を奏し、国は絶好調に潤い、王はありあまる資材を投入、世界から学者を集め、博物館、美術館、世界最大の図書館などを造った。学問が大いに栄えた5世紀、突如キリスト教信者が侵略し、ご無体にも学者の虐殺を伴う乱暴狼藉の限りを尽くしてそのほとんどを破壊したのである。キリストの愛と赦しの真逆の行為だろう、そんなのは。よけいなことですが。

さて、今回の蔵出しコインはこんもりと盛り上がった3Dが際立っている。

立体の美人、アルシノエ2世をたっぷりと味わっていただきたい。官能的だ。アルシノエ2世はプトレマイオス2世の妻だが、同時に正真正銘の姉なのだ。

姉でもあり妻であるアルシノエ2世は賢くも強かった。

プトレマイオス王朝最後のファラオ、クレオパトラの先駆けだと言われるゆえんはそのためで、古(いにしえ)の兄妹愛を象徴するコインなのである。裏面は二つの豊穣の角コルヌ・コピアに果物と花が満たされている。ギリシャ神話から取ったもので、ゼウスが望みをかなえる羊の角を与えた場面で、このコルヌ・コピアの伝説は生まれた。

 

Posted on 2012-10-24
イギリス 5ギニー金貨 1684年 VF

 

イギリス 5ギニー金貨 1684年 VF
チャールズ2世(1630-1685、在位:1660-1685)

直径:約36mm 重量:約41.5g 金品位:0.9170

こちらも同じ5ギニ―だが、よく見ると同じではない。

肖像の下に可愛らしい“象と城”のマークが付いている。

アフリカから略奪した金で我が城は支えられているという告白だ。

正直でよろしい。

稀少性から、こちらの方が断然人気が高いのは言うまでもないが、言う。

 

 

Posted on 2012-10-24
イギリス 5ギニー金貨 1681年 -VF

 

イギリス 5ギニー金貨 1681年 -VF
チャールズ2世(1630-1685、在位:1660-1685)

直径:約36mm 重量:約41.5g 金品位:0.9170

「ボギー」は、ハードボイルドの俳優だが「ギニー」とはなにか?

アフリカのギニアで産出した金で造ったのが「ギニー」という通貨単位だ。

ギニアでギニー。

以後、ギニーは1813年のジョージ3世まで使用され、その後はポンドが通貨単位になる。

さて、チャールズ2世は何で有名か?

なんといっても艶福家だ。

肖像画から察するにそうとうなもので、伯爵夫人、公爵夫人は手当たり次第だし、愛人は数知れず、子供にいたってはなにがなんだから分からないほどだった。

見かねた、お抱え医師が牛の腸で開発したのが避妊具だ。

そのドクターの名前こそコンドームである。

コンドーム姓を受け継いだ子孫の気持ちは、察するにあまりあるが、とにかくチャールズ2世といえばコンドーム、コンドームといえばチャールズ2世というくらいで、子宝コインなのである。

「5ギニ―を持って、子供を作ろう!」

そう言ったかどうかは知らないが、この絶倫男の子孫には、悲劇のダイアナ元妃がいるのには驚く。

いや、こんなことで驚いてはいけない、死の床で、なんと自国、イギリス国教を捨て、カソリックに改宗したのだ。

ただものではない。

これには英国中がひっくり返るくらいぶったまげた。

日本で言えば、明治天皇が神道を捨て、キリスト教になったような大事件だ。

ダイアナ元妃も、チャールズ王子を捨て、死の直前イスラム世界の男性と旅立ったが、このエキセントリックさは血脈であろうか。

 

Posted on 2012-10-12
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