最新情報
イギリス 1ソヴリン記念金貨 EF 1888年 ヴィクトリア女王
イギリス 1ソヴリン記念金貨 1888年 ヴィクトリア女王(1819-1901)EF
直径:約22mm 重量:約7.988gm 金品位:0.919
ヴィクトリア女王は世界各地に植民地を造りまくった大英帝国の偉大なる象徴だ。在位はなんと63年7ヵ月。当時の平均寿命を軽く超え、歴代イギリス国王の最長記録。
父親はケント公エドワードだが、曾祖父のフレデリック・ルイスはドイツのハノーヴァーで生まれ育ち、イギリスに渡ったのは21歳のときだった。
あれ? じゃドイツ人じゃんか、と思うでしょう?
はい、フレデリックの父はイギリス国王兼ハノーヴァー選帝侯(ドイツの都市)のジョージ2世なのである。
なに? イギリス史がよく分からない?
そうでしょう、そうでしょう、ではサクっと解説する。
まずは、ステュワート家に注目して欲しい。
ステュワート家はフランスの小貴族が、だいたい1100年ころにイングランドに移住し、スコットランド王家に接近し結婚、ついにスコットランド王家に連なっちゃった名家だ。
次にイングランドの名門テューダー家のマーガレットが、ステュワート家のジェームズ4世に嫁ぎ、その子ジェームズ5世(1512-1542)が生まれて、ステュアート家がついにイングランドの王位継承権を得た。
ようするに昔のスコットランド王もイングランド王も、元を正せばフランスの移民小貴族なのですな。まあ日本だって似たようなものだが。
時代は下って、最初の話しに戻りドイツの登場だ。
神聖ローマ帝国の諸侯の家系、1692年にハノーヴァー公国を造ったハノーヴァー家である。
このハノーヴァー家のゲオルグが、1714年にステュアート朝に代ってイギリス王家もいただいちゃってイギリス・ハノーヴァー朝なんていうのです。なんでドイツのハノーヴァー家を招いちゃったかというと、カソリック信徒の即位を阻むためなんだが、王位継承なんて古今東西自分達の都合のいい解釈でどうにでもやっちゃうのだからいいかげんで、このゲオルグを英語読みするとジョージでありまして、イギリス王のジョージ1世のことだ。
むろん、ハノーヴァー家も上流階級であるからして、ごたぶんに漏れずハイソのステュアート家とも姻戚関係で、血はつながっているのだが、ようするにイギリス王室なんていったってフランス人やらドイツ人の血が混じっているのですよ。
1837年、ヴィクトリア女王が即位して、ハノーヴァー王国との連合を解除した。
今回の蔵出しは、ヴィクトリア女王お気に入りの小さな王冠を頭に載せているデザイン。彼女のトレードマークだ。 裏はセント・ジョージがドラゴンを退治している。
Related Posts