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ドイツ プロイセン 20マルク金貨 1914年 ヴィルヘルム2世 ミリタリー AU/UNC
ドイツ プロイセン 20マルク金貨 1914年
ヴィルヘルム2世(1859~1941)ミリタリー AU/UNC
直径:約22.5mm 重量:約7.94gm 金品位:0.9000
造幣:ベルリン KM537 FR3833
発行枚数:2,136,861枚
歴史上、ヴィルヘルム2世はなんと7人存在する。ただしドイツ皇帝およびプロイセン王はただ一人、 この男だけだ。
あまり馴染みがないなあ、と距離感を抱く御仁には、ヴィルヘルム2世の出自を披露する。
祖母はだれか?
実は英国は女王の中の女王、かのヴィクトリア女王だ。
すなわち英国女王の孫で、だから名前にヴィルヘルム・ヴィクトール・アルベルトとヴィクトリアの 男性名ヴィクトールが入っている。これで少しは身近になっただろうか?
この男の性格は複雑だ。
身体の左側が麻痺していて、直立できなかったし、フォークとナイフをうまく使えなかったので強い 劣等感を持っていたという。
母親も問題だ。ヴィクトリア女王の娘だけに気位が高く、我が息子ヴィルヘルム2世の才能を認めず、 我がままで、できが悪いなどと小言ばかりで、ますますイジケた。
イジケるだけならまだいいが、すっかりイギリス嫌いになって、大人になって第二の祖国、英国と決定的に対立、とうとう1914年、第一次世界大戦で英国を敵に回してしまうのである。
中央同盟国(ドイツ、オーストリア、オスマン帝国(トルコ)、ブルガリア)
VS
連合国(イギリス、フランス、ロシア、アメリカ合衆国、イタリア、日本など)
ヴィルヘルム2世のイギリスへの憎悪は根深い。
戦線は膠着し、長期戦になるが、トルコとオーストリアで革命が勃発、ドイツも革命もどきの反乱などで、やがて議会が動き、1918年戦争終結とともに宰相マクシミリアンが皇帝の退位を宣言した。
ヴィルヘルム2世は激怒。
しかし、もはや国民のエネルギーには逆らえず、オランダに亡命する。城から運び出した財産は数知れず、幾両もの貨車に積み込んだという。こういう境遇で多額の財産を海外に持ち運んだ皇室は、他に類を見ない。
郊外の城で、悠々自適の暮らしをはじめるも、台頭してきたナチスに接触したりで復活を模索したこともあり、なにかと本国にみれんを残していたが、82歳の生涯を終える。
徹底した清(支那)嫌いで、義和団の乱鎮圧に向かう兵士に「捕虜などまどろっこしい、ただちに殺せ」と演説している。
その点日本には干渉したものの、近代化に努力する日本には「東洋のプロイセンだ」といって好感も 持っていた。
「第一次世界大戦の元凶はヴィルヘルム2世だ」というのは、戦勝国側のプロバガンダだが、イギリスはフリーメーソンとユダヤ人に支配されていると本気で信じており、思い込みは激しい。
このコインも昨今の金価格上昇で値上りははげしい。年金がわり、預金がわりに持つ、典型的な地金型 アンティーク・コインだ。
幸せを祈りつつ・・・。
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