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ドイツ ミュンスター 6ダカット金貨 MDCLXI(1661)UNC
ドイツ ミュンスター 6ダカット金貨 MDCLXI(1661)UNC
直径:約47mm 重量:約21gm 金品位:0.9860
FR1773
大ピピンと小ピピンがいる。
いきなりそんなことを言われても、ピピンと来ないだろうが、大ピピンは5世紀と6世紀をまたいでピンピンしていたカロリング家の先祖だ。
カロリング家ってなんだ?
フランク王国のメロビング朝に仕えていたくせに、謀反を起こして、造ったのがカロリング朝だ。
What isフランク王国?
尽きない疑問。
はいはい、5-9世紀にかけて西ヨーロッパ全土を支配したゲルマン系の王国。限がないので、これはこれでやめる。
さて、お次は真っ黒い髭で顔がおおわれている小ピピン(714-768)とは何者か?
大ピピンの孫の孫で、初代カロリング朝の国王だ。
その小ピピンの子供、カール大帝によって司教座がおかれたのが、ドイツの街ミュンスターである。
ふー、ようやくこのコインに描かれている街にたどりついた。
現在は人口約30万の人の大学都市だが、なんといっても有名なのが「ヴェルファーレン条約」だ。
1648年、この条約によってカソリックとプロテスタントの死闘、30年戦争に終止符が打たれたという世紀の和解なのだが、その舞台がミュンスターなのである。
お互い痛み分け。領土を尊重し、それぞれ干渉しない。
早い話が、もう大人なんだから「君は君、僕は僕されど仲よしでいこうよ」ということだ。
事実上、プロテスタントが勝ち取った勝利なのだが。
コインに描かれているのはアルファベットの暗号年号だ。
MDCLXIで1661年。
解読はこうなる。
M=1000
D=500
C=100
L=50
X=10
I=1
すなわちM D+C L+X I
(1000)+(500+100)+(50+10)+1=1661年となる。分かるかな?
第二次世界大戦の戦火で街は破壊されたが、大型コインの裏面にはあちこちに塔が立ち並ぶ17世紀のミュンスターがくっきりと描かれている。
空に浮かぶ聖パウロはどことなく、アニメのようだ。
コインの状態はすばらしく、どんな虎の巻を調べても発行枚数は不明。しかし間違いなく希少であることが分かっている。
大型金貨で希少、買った者勝ちだ。
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