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イギリス 5ポンド金貨 1902年 エドワード7世 UNC

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イギリス 5ポンド金貨 1902年 エドワード7世(1841-1910)UNC マット・プルーフ

直径:36mm 重量:39.9403gm 金品位:0.9170

発行枚数:8,066枚

 

1901年からわずか9年間であるものの、かかあ天下のイギリスにあって男の国王が頑張った時代があった。ヴィクトリア女王の長男のエドワード7世だ。王に即位すると、優しい人柄が外交にも現れ「ピース・メーカー」と呼ばれたが幼いころは母親(ヴィクトリア)の虐待とも言える躾で、問題児となる。

愛情に飢え寂しかったのである。

ナポレオン三世に対しても「あなたの子供になりたい」などとまで述べ、日本では考えられないが、王太子は長くパリの娼館に住んじゃったのだ。

即位後も女優たちと浮名を流す。

結婚生活も異常だった。

王妃アレクサンドラには指一本ふれずに、貴族の人妻アリス・ケッぺルをひたすら愛し、死ぬまで片時も離さなかったのである。

このアリス、人妻だがたいへんな美貌の持ち主。

男なら、だれだって依存症になるほど綺麗だ。

当時、これまた日本では考えられないことだが、貧乏貴族の夫を持った美人妻は社交界に出て、より地位の高い貴族と愛人契約を結び、夫の地位向上と、同時に家計も支えたのである。

アリスは、国王と正妻と宮殿で一緒に暮らすのだが、自分の立場をわきまえ、かといって媚びることもなかったので政府高官、貴族たちのウケはよかった。

エドワード7世が他界して26年、アリスは「ロイヤルのミストレス(情婦)は儀礼を第一に心得、あとはベッドに飛び込むだけよ。私はそれを上手くやったわ」と発言し、まさに愛人の鏡とされたのである。

それにしてもアリスを寝盗られた夫は沽券にかかわると思うのだが、国王に決闘を申し込んだ形跡はなく、そして国王が死んだ後、アリスはちゃんと家族の元に返って、遠く離れたセイロン島で2年を過ごしたというから、やっぱ居づらかったんだろうなあ。

奇妙な話がある。

今のチャールズ王太子はダイアナを寄せ付けず、片時も離さなかったのが愛人、カミラ。ダイアナは死に、カミラは正妻になる。そのカミラは、なんとジョージ7世の子だと噂されるアリスが産んだ次女の孫なのである。いやはや、巡り巡って、なんの因果であろうか!

 

蔵出しは艶消しのマット・プルーフ。渋い大人の金貨だ。

裏面は守護神の聖ジョージが、ドラゴンをやっつけている有名なデザインである。

 

 

RSS Feed  Posted on 2013-02-21 | Posted in 最新情報 | Comments Closed

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