加治将一から学ぶアンティーク・コイン投資

欧米の知識人はアンティーク・コインをとてもよく収集しています。
投資としてはもちろんのこと、歴史的美術品としての価値を見い出しているからです。
おカネはおカネのままだと、10年たっても、20年たっても増えません。
しかし、アンティーク・コインに変えておけば、どんどん増えます。
空気のように気がつかないのですが、ジワジワと価格が増し、10年後に2倍、3倍というのはぜんぜん珍しくありません。
努力でつかんだわけではないのに、それこそ名もなき日常に、幸せいっぱいの実感を体現できるはずです。
アンティーク・コインを集める。
テクニックは何もいりません。
『カネはアンティーク・コインにぶちこめ!』(祥伝社)を3度読むだけです。
そしてコイン・ラブ!
あたかも加治将一が神に波動のいいアンティーク・コインを厳選し、あなたに渡すように頼まれたがごとく毎回、毎回蔵出ししております。
アンティーク・コインの世界への第一歩を踏み出してみてください。
ただし、投資はあくまでも自己責任で行うということをお忘れなく。

貨幣グレードについて

コインの販売、特にネット及び通信販売では、お客様ご自身が実物コインをご覧にならずにご購入されます。
その際は、状態の表示(グレーディング)が重要な目安となります。
プラスティックケース(スラブ)入り以外のコインは当サイトでは厳正な状態表示を心がけ、豊富な経験と欧米の慣例とを併せた2+7段階の状態表示としております。参考にしてください。

  • PFProof(プルーフ)

    研磨した平金を専用の極印に用いて製造したコイン。レリーフは高度の霜降状の艶消し、フィールドはピカピカの鏡面状の仕上げで、製造目的は流通ではない。

  • PLProofLike(プルーフライク)

    プルーフとして製造されたものではなく、製造開始の初期段階にプルーフ状の仕上がりになったコイン。

  • FDCFleurDeCoin(完全未使用)

    未流通の完全無欠状態。

  • UNCUncirculated(未使用)

    未流通の状態。(製造、移動過程で発生する不可避的な傷、時代を経た自然のトーンがあったりもする)

  • AUAboutUncirculated(準未使用)

    ごく僅かな流通の痕跡があるが、未使用に近い状態。

  • EFExtremelyFine(極美品)

    流通の痕跡があるが、摩滅が比較的少なく本来のデザインが明確に判別できる。

  • VFVeryFine(美品)

    流通による摩滅が進み、細部は不明瞭となっている場合が多いが、本来のデザインは十分判別できる。

  • FFine(並品)

    全体的に摩滅が進み、デザインも不明瞭となり傷も多い。

  • VGVeryGood(劣品)

    肖像が摩滅して目鼻がよく分からない。文字・数字はかろうじて判別できる。

コインの取り扱い方

スラブケース
昔は裸コインが普通でしたが、今はプラスチックの通称「スラブケース」にパッキングされているのが常識です。
なぜ「スラブケース」が登場したかというと理由は1つ、ネット通販の普及です。
ネット通販では実物コインが手に取って見えない。
ディーラーにいるプロのアドバイスが聞けないなど、コインの見分けや価値に不安がありました。
そこで2010年くらいから急速に広がりました。
発祥はアメリカです。NGC、PCGSが有名ですが、これらはスラブに入れるたんなるパッキング会社ではなく、アンティーク・コインの「鑑定格付け会社」です。真贋の見極め、年代、グレードまでを測定、ケースに印字します。これにより、初心者のアマチュアでも、安心してネット通販で買えるようになりました。

裸コインの扱い方
むしろ裸コインも流通しています。ケースを頑固に拒否する昔気質のコレクターもいます。
そんな人からコインを受け取った場合どう扱うのか?
可愛さのあまり、コインに歯磨き粉をつけて歯ブラシでゴシゴシ磨く人がいますが、想像するだに恐ろしい。

絶対にお止めください。
それでコインは即死です。
コインを磨いてはなりません。
拭く必要もありません。


もし、コーヒーをこぼしたとしてもせいぜい、ティッシュを押し当てるだけ。
コインは親指と人差し指の2本で円縁を挟むようにつまみ、表面に指紋が付かないように持つのですよ。
手に取って観る場合は、机の上に布を敷きその上にそっと置いて眺めるのがベストです。
コインたちから、くれぐれもやさしく扱ってね!とお願いされております。

コイン・ラブ!

コインの保存方法

スラブケース入りコインは乱暴に扱うとヒビ割れすることがあります。特に10~20年の経年劣化で割れやすいので、湿気のない、高温にならない日陰、耐火金庫に安置しておきます。
裸コインは、だいたいビニール・パックに入って売っています。でも長時間のビニール・パックはよくありません。
原因はビニールに含まれる化学物質。こいつがじわりと浸み出てコインを痛めるのです。

紙袋はどうか?
これもよろしくない。

今どきの紙には、やはり化学薬品が使われており変色の原因になりかねないというのが専門家の意見です。
特に銀貨、銅貨、白銅(アルミ)貨は、黒ずんだり緑色がかったりと、なにか とトラブルが起きやすい金属、要注意です。
ベッチン、もしくはビロードと呼ばれる布で覆われたコイン専門のトレーに素っ裸で置く。
コインの量が増えたら、トレーごと安全上耐火金庫に入れましょう。
金庫には一時間耐火、二時間耐火、三時間耐火などがありますが、二時間以上をススメます。木造住宅が一時間以上燃え続けることはありえず、鉄筋コンクリートのマンションでも、だいたい一時間半もあれば鎮火するからです。
高層マンションで、数時間くすぶったなんてこともある場合は、どんな金庫屋さんでも責任負えませんがね。
一月に一度か、二度は金庫を開けて風通しをよくする。そのためにもときどき、愛しさいっぱい、親しさいっぱいにコインを眺めてください。